アンリ・バルダ先生レッスンの思い出〜ショパンの演奏について

アンリ・バルダ先生公開レッスン

もう10年くらい経ちましたが、六甲ミュージックフェスティバルというサマースクールで、
パリ・エコール・ノルマル音楽院教授 アンリ・バルダ先生のレッスンを受講しました。

学生時代はドイツ、ロシアものを中心に弾いてきたので、ご近所の六甲で一流のレッスンを受けられる機会に、フランスものや、ショパンのマズルカ、ノクターン等をしっかりと学んでみたかったのです。

レッスンの内容は、どの言葉も聴き逃すものかと思うぐらい素晴らしく、充実した数日間でした。

全てのレッスンが終わり修了演奏の後、先生は笑顔で拍手して下さり、「あなたに、パリで何年か勉強したくらいのレッスンをしたよ」と言ってくださいました!本当に本当に嬉しい一言でした。

今でもあの時のレッスンは、私のピアノ演奏、そしてピアノ指導に生きています。真髄を教えていただいた事で、その作曲家の他の曲にも繋がり、また新しい発見もありました。

気持ちを入れてご指導してくださったのだなぁと、あとからも感じて本当に感謝しています。

ショパンの演奏について思う事

さて、この濃密なバルダ先生のレッスン話、語り出したらキリがありませんが、ショパンの演奏について一言書きたいと思います。

ショパンのノクターンやマズルカを、自己陶酔?というかネチネチと不必要に引き伸ばして弾く演奏を聴くと、私は背筋がゾワゾワします。そんな弾き方はしないほうが美しく、ショパンの魅力が伝わると思うからです。

あっさりし過ぎ、と言われようがこの考え、というか自分の好みは若い頃から一貫して変わりません。

バルダ先生にノクターンとマズルカのレッスンを受けた時に、このことについて質問しましたら先生も「今、私はこんなに美しいメロディを演奏しているのだよ〜、みたいなこれ見よがしの演奏は良くない。変に作らなくても、ショパンは素晴らしく美しいのだから」と、おっしゃいました。

そしてたくさんの装飾音符も決して乱れたり、いい加減に誤魔化すような事はせず、きっちりと左手の伴奏と合わせて弾くように、レッスンを受けました。

(ノクターン8番の51〜52小節目です。ご興味のある方は、楽譜をご参照下さい)

適当に指先で弾いた方がよっぽど簡単なこのパッセージですが、練習して治したらすごく格調高いショパンになりました。

このレッスン以来、私は自信を持って「ネチネチ弾き」否定派です。笑!

公開レッスンについて一言

話は逸れますが、私は公開レッスンの聴講には行きません。たまに行った甲斐がある場合もありますが、それは受講生が良く準備してきていて、なおかつ実力にあった曲を選んで持ってきている場合です。

楽譜のコピーを用意していって、何の書き込みもせずに帰ったこともあります。

私としては楽譜に書いていない事を聴きたいのですが、準備が不十分な方や、難易度が高すぎて弾くのに精一杯の曲、を持ってきた方がレッスンを受けると、期待はずれの表面的な内容で終わってしまうのです。

聴講料が無駄になるので、辞めました。

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この記事を書いた人

坂上麻紀

坂上麻紀

現在は東灘区にてピアノ教室を主宰の他、ラウンジピアニスト、各種イベント、シニアマンション・病院等での出張演奏にて活動中。神戸女学院大学音楽学部音楽学科ピアノ専攻卒・同音楽専攻科修了。