ウィーン国立音楽大学夏期講習でのレッスン

今でも忘れられないレッスン

30歳の時、ウイーン国立音楽大学夏期講習で20日間くらいウィーンの学生寮に滞在して、レッスンを受けました。

一度行ってみたかった音楽の都ウイーン。そこで私は尊敬するゾントラウト・シュパイデル先生に出逢えました。

「この先生の教えを全部吸収して帰りたい!」長年のピアノ人生でそこまで感じたのは、30歳のこの時が初めてでした。

先生は指導者でありピアニストで、レッスンの内容は言葉だけでなく、弾いてお手本を見せてご指導くださるレッスンだったのです。

これは、私にとって衝撃的でした。それまでに教わった先生方は、レッスン時立派なスタインウェイのピアノの前に座っていらっしゃるのですが、そのピアノを私に弾いて見せてご指導くださった先生はお一人もいらっしゃらなかったからです。

シュパイデル先生のレッスンは、初めての角度から音楽を知ることばかり!そして、先生の演奏を聴いて涙が出ました。

一つのことを長く深く追求してゆくと、新しい発見をすることはだんだん困難になってきます。先生は、その手がかりをたくさん与えてくださいました。

私はやる気モード全開になり、レッスン後の練習室を予約しておき、毎回忘れないように体に覚え込ませました。

これが直後復習のキッカケになりました。効果はとても上がりました。

もう一度ウイーンへ

帰国後どうしても教わりたいことが残り、翌年の夏もう一度この夏期講習に参加しました。

今度は事前から大曲をドッサリ準備していったのですが、その時の先生の私への課題は曲のレッスンではなく、脱力のレッスンでした。

曲のレッスンではなく奏法をダメ出しされ、私はひたすらコツを掴むまで考えては直す日々。

途中でクサりそうになる気分をワインで紛らわしながらも!現地にいる間に、先生の奏法を習得することができました。

帰国後だいぶ経ってから、この奏法がロシアン・メソッド(重量奏法)であったことを知りました。

ロシアン・メソッドにつきましては、また近いうちに記事を書きますので、ご興味のある方は読んで下されば嬉しいです。

奏法のレッスンで講習期間の半分以上が過ぎてしまい、持参していった曲は残ったまま最終日になりました。

仕方ない事だと思っていましたら、なんと先生は出発の間際まで、残っていたシューマンのカーニバルのレッスンをしてくださいました。

しかも無料で!レッスンして下さったのです。

私は感激と感謝の気持ちで一杯で、お別れの時は涙でぐしゃぐしゃでした。先生と思い切り抱き合いました。(先生は女性です 笑)

脱力のレッスンの際に、「この奏法をマスターしたら、マキは一生ピアノが弾ける!」と仰いました。あの頃は若くて、「そうなんかなぁ〜」くらいの気持ちで受け止めましたが
今、その言葉の重さを噛み締めています。

あれから20年、今でもバテずに「展覧会の絵」を弾き続けられているのはウイーンでの先生のレッスンのおかげです。ありがとうございます。

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神戸市東灘区本庄町にて ピアノの個人レッスンをしています。

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この記事を書いた人

坂上麻紀

坂上麻紀

現在は東灘区にてピアノ教室を主宰の他、ラウンジピアニスト、各種イベント、シニアマンション・病院等での出張演奏にて活動中。神戸女学院大学音楽学部音楽学科ピアノ専攻卒・同音楽専攻科修了。