ムソルグスキー 「展覧会の絵」について解説と私の考え その2

ムソルグスキー は「標題音楽」の達人

ムソルグスキー は、すぐに曲の性格を掴み、曲が表そうとした音楽的内容を説明することが出来ました。ここはこんな人間、あそこはこんな情景…という風に。

音楽を言葉で表現することによって、作曲者の心情がよりはっきりと聴き手に伝わるところが「標題音楽」の魅力です。

「展覧会の絵」は、ムソルグスキー が親友の建築家であり画家のハルトマンの死を悲しみ、彼の遺作展からインスピレーションを受けて、3週間でこの大曲を書き上げました。

3週間!ってスゴイですね!

残念ながら、出版はムソルグスキー が亡くなってから5年後だったそうです。

この曲への思い

「展覧会の絵」は、多くの人に知られていて愛されている曲だと思います。私も子供の頃から、とても親しみのある曲でした。

この大曲を弾く度に、今でも新しい発見があります。ピアノと対話しながら弾いているような気持ちにさせられます。

前には気付かなかった音の聴き方をしたり、「ピアノでこの曲の魅力をどれだけ表現できるだろうか、オーケストラの響きと迫力を出したい!」と、毎回どんどんこの曲にのめり込んでゆくのです。

本当に偉大で、深い曲だと思います。

この曲を演奏するにあたって

ムソルグスキー は、ストーリー性を持つ曲集において、音楽史上初めて「プロムナード」を取り入れました。

展覧会場で、ひとつひとつ作品を鑑賞してゆくムソルグスキーの足取り、心の移り変わりを表しているプロムナードは、曲間に何度も出てきます。

私は、何度も登場するこのメロディを同じように弾かず、どのように表現しようかと考えます。英雄的な迫力のあるプロムナードもあれば、悲しく哀愁漂うプロムナードもあリます。

そしてこの曲は後半からラストにかけて、大変な集中力と体力を必要とします。「バーバ・ヤガーの小屋」からは勇ましいオクターブと跳躍の連続、そして終わらずに続く最後の曲「キエフの大門」。

最後の曲、「キエフの大門」の祈りのような4声体のハーモニー(30小節目)に差し掛かった時、私はいつも泣きそうな気持ちになります。

そのあと、左手の奏でるロシアのテーマである鐘の音。大きく響く鐘の音を、いつも会場の外までも音を届ける気持ちで弾いています。

 

「キエフの大門」作曲のインスピレーションとなった絵です。

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この記事を書いた人

坂上麻紀

坂上麻紀

現在は東灘区にてピアノ教室を主宰の他、ラウンジピアニスト、各種イベント、シニアマンション・病院等での出張演奏にて活動中。神戸女学院大学音楽学部音楽学科ピアノ専攻卒・同音楽専攻科修了。